‥‥‥★1 リストラ抜きで社内改革〜二代目の挑戦
はじめまして、コストダウンライターの嶋津典代です。
今回から、コストダウンコンサルティングを体験された方々のもとへ、私、コストダウンライター嶋津がお伺いし、申し込みの経緯や経費削減・コストダウンコンサルティングを受けたご感想などをレポートしてまいります。さまざまな業種の方々にお会いし、率直なご意見、ご感想を皆様にお届けする予定です。ご期待ください。
記念すべき第1回にご登場いただくのは、従業員50人、年商10億円の会社を経営されている現在は専務取締役、次期二代目社長さんです。
■信頼のきっかけはメールマガジン
――まずは、コストダウンコンサルティングを知ったきっかけからお聞かせください。
専務:ホームページです。特に大した目的もなく、Yahoo!で「経費削減」と打ってみると、上のほうにスーパーコストダウンドットインフォが表示されたので、クリックしました。
――それでホームページから申し込まれたんですか?
専務:えっ、そんな簡単なテンポで申し込む人なんています!? 一応、会社を預けるみたいな形になりますしね、いくら二代目でも、そこまで腰は軽くないですよ。その時は、直球的なタイトルがツボに入った程度の感覚で、本当になんとなくです。深刻な意味はありません。
――ホームページは隅から隅までご覧になられましたか?
専務:コンサルティングを頼む前提で検索していたわけではなかったので、最初は眺める程度でした。無料のメールマガジンもあったんですけど、プロフィールとスペシャルプロフィールを用意している山田先生がブキミで!(笑)。いや、これは冗談ですけど。経営コンサルタントとして、一般に僕たちが想像している先生とはイメージも違いましたし、イマイチ、メールマガジンを申し込む勇気は持てませんでした。
――山田先生がヘンな人すぎて? キャッチボールしているし……。
専務:第一印象は。でも、これをきっかけに、コストダウン系とか会計士さんのホームページなども見て回るようになったんです。でも、結局、山田先生のホームページが、ダイレクトじゃなく、間接的にアポをとれるというか、つまり、メールマガジンを通して、山田先生の考え方や手法を知ることができるので、楽かなぁと思いまして、結果、メールマガジンを申し込みました。
――「お気軽にお問合せ下さい。メールはこちら」は、敷居が高いですか?
専務:切実ならね、コンサルタントを面接する感覚で、メールもするし、お会いもする。メールマガジンなんかとっている暇はないって状況でしょうけど、当時、僕が抱いてたのは、まだ漠然としたものでしたから、それでメールして、いきなり見積りなんか送られてきたら、かえってねぇ。
――毎週届くメールマガジンは役に立ちましたか?
専務:いやぁ、正直、たまに読む程度のものだったんですが、リサイクルトナーの号があり、じっくり読んでみると、目からウロコというか、まったくツボに入って、即実行。山田先生の実態を確認できる絶好のチャンスだったんですが(笑)、僕が勝手に業者へ電話をかけて注文しました。自分で段取りができる程度のものでしたから。
――リサイクルトナーがツボで、コストダウンコンサルティングにお申し込みされたんですか?
専務:そういう視点でホームページを眺めていたら、トナー以外にも、いろいろと使えるコンテンツがあって、実際に試してみると、予想以上のコストダウンができた。それが信頼につながりましたね。「もしかしたら、ちゃんとやってくれるかもしれない」と思って、コストダウンコンサルティングをホームページから申し込みました。
■漠然とした不安が突如現実に
――でも、コンサルティングを必要とする切実さはなかったのでは?
専務:社長には。僕は二代目で、3年くらい前から専務取締役として頑張っているんですが、不安を感じる雰囲気はありました。古い会社ですから、年輩の社員が多いんですよ。年寄りが多いと、なんか時間の流れが緩くて……。
――10時にお茶、正午に愛妻弁当、3時におやつみたいな?
専務:いや、それほど昭和初期化はしていないんですけど、従業員も50人ほどいますからね。でも、本当にこの会社は儲かっているのかという疑問は、常に持っていました。
――経理などは担当されていなかったんですか?
専務:案の定、社長から「そろそろ財務担当になれ。財務の面倒も見ろよ」って話になりまして。ついに、モラトリアムの終了かぁと、決算書を眺めてみれば、年間3000万円もの赤字。それから、銀行から催促される日々が目の前に現れて、「ホームページのお知恵を拝借している場合じゃないぞ。ヤバイ!!」。僕は頑張ろうと思ってるし、それなりに努力もしているんですよ。しかし、なんせ二代目ですから、限界があります。「坊ちゃんのオムツを替えた」とまではいきませんが、永遠の坊ちゃんですよ。安達祐実の気持ちが痛いほどわかります、マジで。
――同情するなら、金をくれじゃなくて、赤字を減らせ。
専務:本当、そうなんですよ。その上、昔からお願いしていた税理士も60歳の大先生なので、相談しても、これまた「キミは若いから、まだわからないだろうけど」なんて台詞が繰り返されて……。実のところ、味方がいないんです、まわりに。お年寄りは定年がくればおしまいだけど、会社は永遠に存続し続けなければいけない。つまり、僕の人生ってことでしょ。だから、まぁ、一度、山田先生にお会いしてみようかなと思ったんです。
――実際に、エースコンサルティンググループとお仕事されて、いかがでしたか?
専務:山田先生はヘンな人でした(笑)。でも、多少変わってないと、仕事はできないですよね。物事の着眼点とか、発想の方法とか、普通の人と同じでは、信頼する必要もないというか、頭を下げてもしょうがないでしょう? 変わっていても、やることやってくれて、結果を出していただければ、こちらとしても別に問題はありません。そこはお互い経営者同士ということもありますし。パフォーマンスは十分だしてもらったと思ってますので、納得してます。年間で3,000万円のコストダウンですから。
――そうすると、コンサルティング料は、成功報酬3,000万円の1割の300万円と、年商10億円の固定費150万円プラスで、450万円になりますが、コストダウンの対価としては、納得されてますか?
専務:いやぁ、実のところ、そんなに払ってませんよ。第一、いくら赤字分がコストダウンできるとはいえ、そんなに支払える体力はありません。老人をかかえた中小企業なんですから、当然、値切りました。
――えっ、値切りもOKなんですか? まあ、ヘンな人ということを鑑みれば、ありえないこともないですが(笑)。
専務:山田先生もそれなりにうちの会社を気に入ってくれたようなので、継続的に仕事をお願いすることにしたことが勝因ですかね。それと計算上、3,000万円のコストダウンにはなりますが、いきなり大鉈を振るうのは厳しいので、その部分も考慮していただいて、まけていただきました。ヘンな人の良さがにじみ出てますよね。普通では考えられないでしょ。
■不合理な流れが根付いていた
――コストダウンの具体的な方法を教えていただけますか?
専務:それはねぇ、いわれてみれば簡単なことだったんです。「1人でできる仕事を2人でやっているでしょ!」と言われました。
――そんな簡単なことで、3,000万円が削減?
専務:そうですよ。15人で可能な仕事を30人でやっていれば、赤字は納得ですよね。結局、1人でできる仕事を2人でやって、そういう組み合わせが30通りくらいあれば、赤字にもなりますよ。当り前なんですけど、言われて初めて気づいた次第です。
――創業からの仕組みなら、疑問にも思わないですしね。
専務:これがうち流だ!みたいな。でも、山田先生をはじめ専門家の先生方はプロなので、それが1人でできる仕事かどうかを見極めることができるんです。的確な分析力と、やっぱ、現実に、さまざまな会社における不合理な流れを見てきた強さというか。僕は経営者ですが、仕事のプロではないので、見極めることは難しい、できない。その部分を山田先生に教えていただけたことはよかったです。
――山田先生の回答としては、従業員を半減のリストラ案ですが。
専務:リストラは行いません。あまった従業員をクビにするかどうかは、僕と親父、つまり、会社の問題で……。コンサルタントの先生からの忠告ってことで、責任を転嫁して、クビにすることもありはありなんですが、所詮、50人規模の会社じゃないですか。個人情報が氾濫しすぎているわけですよ。
――Aさんの息子は大学受検だとか、Bさんの娘は子どもを二人連れて離婚して戻ってきたとか?
専務:そうそう、そうなんですよ。そんな部分を考慮するとねぇ。それに今まで会社を支えてきてくれたのも事実で、景気のいい時もありましたから。二代目の弱さといわれてしまえばそれまでなんですけど……。
――先生が入って即、経費削減が実現できなければ、コンサルタント料がさらに赤字の上積みになってしまうのでは?
専務:そこは勉強していただきましたから(笑)。いや、真面目な話、1人でできる仕事を2人でやっていた。現状の仕事を、売上を維持することが、半分の人数で可能なことを認識できただけでも、僕にとっては有益でした。あまった従業員をクビにしないと決めた以上、今後も山田先生のご指導を受けて、頑張っていくつもりです。あまった従業員たちにも頑張って働いてもらえれば、売上を伸ばしていくことも可能ですから。
――いざとなれば、25人に縮小しても会社を維持することができますしね。
専務:二代目は甘いといいたいんでしょ(笑)。でも、二代目は二代目なりに、年寄りにはない感性と展望があるんです。あなどれませんよ。
(注)体験談は、実際の体験を通して、スーパーコストダウン術を分かり易く、そして楽しく会得することを目的としています。そのため、多くのフィクションが含まれています。
|