‥★★★64 請求書は宝の山〜社内を見渡せ
■習慣的に支出している経費
消耗品費、中元歳暮代、各種団体への会費など、これら習慣的に支払っている経費に関しても、請求書を検証し、支出を見直しましょう。
たとえばコピー用紙。いままで購入していたAより、Bのほうが1箱100円安かったら、Bに変えたほうがいい。全社で年間1万箱を使っていたら、たかが100円でも、年間100万円のコストダウンになります。
文具は簡単に手に入りますので、各部署が個々のルートで購入していたり、個人が個別に購入することになりやすいといえます。
文具はオフィス用品の通販業者「アスクル」を使っている会社が多いと思いますが、利用金額に応じてさらにディスカウントされる「アスクルアリーナ」は、あまり知られていません。
「アスクルアリーナ」は締め払いができ、各部署で個々に注文しても請求が一本化され、便利です。しかし、会社として、この会員であることが周知されていないと、「アスクル」を使うことにもなりかねません。
従業員に悪気はなく、「アスクルアリーナ」を知らなかっただけで、社長も情報が伝わっていないことを知らなかっただけです。しかし、社長が請求書を検証していれば、もっと早く情報漏れに気づき、ムダな支出は避けられたでしょう。実にもったいない話です。
また、文房具に限らず、備品にはストックが必要です。ストックがなければコンビニなど近所で購入し、割引価格ではなく、定価で購入することになります。
会社のムダづかいは、従業員ひとり一人が行うため、半端な額ではありません。消耗品だけでも、従業員20人が月1万円ずつムダづかいをしたら20万円の損。年間にすれば、240万円にもなります。
ムダな支出が出ないよう、消耗品は常にストックや購入方法を管理し、最適な支払いが維持されるように心がけましょう。
■活用していない経費はありませんか?
活用していない経費の代表に、法人会や同業者団体などの諸会費があります。展示会の出展料や書籍購入時の会員割引、スポーツクラブが利用できるなどのメリットもありますが、ただ払い続けていたり、うまく活用できていなかったりする会費も意外に多いのです。
特に、研修や勉強会の名目で、社員のために支払っている会費。勉強会を業務命令として出席を義務づけても、成果の見られない者や「急な打ち合わせが入ったもので」と、なし崩し的に出席しなくなる者など、さまざまです。
社員は断れば角が立つため、「やめます」とはいいません。会社は会費を負担していますが、社員にとっては「会社の経費だから」とムダにしても罪悪感はありません。でも、社長にいろいろといわれるから、「出席だけしとくか」と、ことなかれ主義で行動します。
会社は、活用しない会費を一掃しなくてはいけません。勉強会などは、社長が出席しないものは、基本的に支払うべきではありません。そして、利用したメリットと会費の差を確認し、ムダなものは脱会するなどしたほうがいいのです。
加えて、お中元にお歳暮。「去年、贈ったから、今年も贈らないといけない」と、慣例上の経費は削減しにくいもの。本来、お中元・お歳暮とは、今年はどのように感動させようかなと考えて贈るものです。それが、「3000円のビールでも贈っとけ」となれば、もらう側も「また、ビールか」でおしまいです。
忘年会を開いて、お得意様を招待する。クリスマスプレゼントやお誕生日プレゼントに変更など、決まりきった枠から飛び出して、新たな発想による差別化で、コストダウンを求めてみましょう
■参考 経費削減 コストダウン 事例方法
‥★★★55 消耗品費
アスクルの値引サービス活用
|