‥★★★33 使い倒す道具を揃えていく
■24時間操業にしても設備などの固定費は同じ
製造業では、交代制勤務形態を採用している工場が多くあります。従業員のシフトを組んで2交代制や3交代制にして、24時間稼働させ、生産体制の継続性を保っています。
なぜ2交代、3交代でやるのかといえば、固定費が同じだからです。建物、建物の設備、機械の減価償却は、いくら使っても同じ金額です。同じ工場を2つ建て、それぞれ1交代制にするよりも、ひとつの工場で2交代制にしたほうが利益が高いのは明かです。
つまり、固定した経費を効率的に使うことで、コストダウンになる、黒字になるわけです。一番いいのは24時間フル稼動。タクシーでも、同じクルマを2交代で24時間使っています。たとえ壊れるのが早くても、使い倒していることには違いありません。
コンビニも24時間店舗を使っています。事務所でも24時間稼働にすることは不可能ではありません。店舗や事務所は、壊れることがないのですから、24時間稼動すれば儲かります。事務所の場合、ひとり1台のパソコンがあれば、昼間は通常業務をして、夜の10時から朝4時までは別部隊を集めて、伝票の入力業務をする。そうすると設備費は不要で、新たにかかるのは電気代だけ。深夜業務では、ほとんど人件費しか経費はかかりませんから、儲けることができるのです。
また、地方の会社なら、その広い駐車場を勤務時間終了後の6時から翌朝7時まで月極めの駐車場として貸し出す。マイカー通勤が主流なら、駐車場利用のサイクルは補えるはずですし、近くにマンションでもあれば好都合です。
会社はどんなに使っても壊れません。その固定費を効率的に使用することによって、黒字は生まれます。地の利、時代性などを考慮し、使い倒す方法を模索することもまたコストダウンへの道です。
■いい経営資源を揃え、徹底的に使い倒す
会社の紹介程度というホームページは無数にあります。ホームページをただ公開していても、利益にはつながりません。たくさんの人が見るようなWebページをつくらなければ意味がないのです。
メルマガを週に1回配信して、それをWebサイトのコンテンツにすれば、どんどんコンテンツが増えていく。そうすれば、検索エンジンにもヒットしやすくなり、多くの人が訪れるホームページをつくることができます。そのコンテンツは単行本にもできる。「一粒で何度もおいしい」情報が、結局は利益を生みます。
経営資源といわれる道具(ヒト、モノ、情報)は、なるべくいいものを揃える。時間効率を求めて、いろいろな角度で徹底的に使い倒せば、カネを生みます。結局、いいヒト・いいモノ・いい情報は飽きません。ずっと使うことができます。飽きたからと浮気するようなモノ・ヒト・情報は本物ではないのです。
使い倒されるヒトにならないと仕事は頼まれません。経営者から従業員を見ても、取引先から経営者を見ても同じ。細かいことまで指示しなければいけないのはムダな時間を発生させるだけで、「これ、お願い」で済むような使い倒せる人に頼んだほうが付加価値が高く、カネを生みます。結果的に安く済み、コストダウンにつながるのです。
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