‥‥‥★60 請求書は宝の山〜宝の見つけ方
■経費削減・コストダウン、いろはのい
実際にお会いしたり、いただいたメールを拝見すると、
「メルマガを読んで、うちなんか、いっぱい経費削減してるよ」
「努力しているんですけどね……」
「もちろん、コストダウンはやってます」
と、コストダウンや経費削減を念頭においている経営者は多数います。
しかし、あまり効果的ではないような口ぶりだったり、方法がよくわからないといったジレンマがうかがえます。そこで、今回は、実際にどのような形でコストダウンを進めていけばよいのか。一番、簡単な方法を説明します。
その方法とは、請求書を見ることです。決算書でも会計帳簿でも領収書でもありません。コストダウンのポイントは請求書。まずは、請求書を見て、内容を検討することから始めましょう。
請求書を見れば、「○月○日、△△会社に□□代として、×××円支払った」と会社の取引が一目瞭然となります。仕入、広告宣伝費、文具費、消耗品費、接待交際費など、すべての支払いを知ることができます。
コストダウンとは経費削減であり、お金の支出を削減することですから、請求書は根本、すべての基礎になります。コストダウンプロデューサー山田が依頼を受け、経費削減・コストダウンコンサルティングに入った会社も同様。一番の根本である請求書を徹底検証します。
もちろん、「なぜ、銀座のクラブなんですか!」と、いじめる話ではありません。お金の支出を事実としてとらまえ、経費削減の観点から行うべきことを探し出す。請求書を徹底的に見ることにより、会社に蔓延するムダを把握するのです。
■請求書の5つのW
請求書を見て、まず、何をなすべきか。それは、事実の確認です。どういう業務内容に基づいて、誰がいつ、どういう目的で使ったのか。5つのWによる事実関係の把握です。
いつ |
誰が |
どこで |
何を |
どうした |
1月7日 |
社長 |
銀座のクラブ |
得意先接待 |
新年の挨拶 |
1月12日 |
経理部 |
A社 |
パソコン5台 |
新規購入 |
1月25日 |
資材部 |
B社 |
鉄鋼の仕入れ |
仕入れ値20%UP |
このような情報は、接待交際費の場合は、領収書から読みとることができますが、ほとんどの支払いは、請求書にしか現れてきません。これらの情報を把握せず、支払ってしまえば、振込明細による請求額の記録しか残りません。
会社の支出は、社長ひとりが発生させているものではありません。多くは、社員が商談し、取引を成立させ、支出します。そのため、請求書から、どういう仕事に対して、どういうお金がいくらかかったかを、正確に把握し、確認することが重要になります。
請求書とは、単に電卓で集計するものではなく、中身を把握して、適正なのか、意味があるのか、徹底的に見る。請求金額と業務事実を正確にとらえることが、本来の目的です。
そして、あとから検証する意味を含めて、請求書と領収書や振込明細を一緒にファイリングしておくことがベストです。ホッチキスで留めるなど、その手間ひとつが、コストダウンにつながります。
請求書は宝の山です。コストダウンのために、一生懸命に見ましょう。
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